第一章 幻珠の使い方(神想川)6:00
【水夜岐】「少し肌寒いなぁ……春の朝はまだ寒いね」
【花峰】「我慢しろ。日が出てくると暖かくなるでしょ」
【水夜岐】「それもそうね……。ところでここからどこへ行けばいいの?」
【花峰】「目的地は原生地。そこに奴は居るだろう」
【水夜岐】「ということは、神想川をたどって行けばいいか」
【?】「あら、貴方はここの神社の人かしら」

澄んだ夏の氷
御澄純 Jun Misumi
【純】「私は御澄純。初めまして」
【水夜岐】「は、初めまして」
【純】「こんな朝早くにどちらへ?」
【水夜岐】「えっと、私は幻珠を壊した犯人を探すために、ね」
【純】「幻珠……?」
【水夜岐】「知らない? こんな感じの宝石みたいなものなんだけど……」
【純】「あら、もしかしてこれのことかしら」
【水夜岐】「そうそう。それが幻珠」
【純】「これがそうなのですね。ちょうど良かった。これの使い方を教えてほしくて」
【水夜岐】「幻珠の使い方は……手に持って弾幕の形を思い浮かべるだけで使えるけど。今は壊れているんじゃない?」
【純】「思い浮かべる……あ」
【水夜岐】「うわっ!」
【花峰】「……何かあったのか?」
【水夜岐】「あれ、アストロスキルが……使えてる?」
【純】「おぉ……すごい。これがアストロスキルというものなのですね」
【花峰】「何故だ。何故幻珠が使えているんだ?」
【水夜岐】「なんで貴方は使えるの?」
【純】「分からないわ。けれど、これって素敵ね……もっと使いたくなっちゃう」
【水夜岐】「あ、あまり使いすぎない方が……」
撃破後
【純】「あれ、もう弾幕が出なくなっちゃった」
【水夜岐】「はぁ。とりあえず、私は幻珠について調査するから」
【純】「ええ」
【純】「それにしても。アストロスキルって意外と楽しいのね」
第二章 心(古本屋)8:00
【水夜岐】「あれ、この建物は……」
【花峰】「何か見つけたのか?」
【水夜岐】「うん。結構古い木造の建物。『古本屋』とだけ書かれてる」
【花峰】「そこか。その本屋は長い間廃墟になっている場所だ。中には本の一つすら見当たらないが」
【水夜岐】「へぇ……なかなか綺麗な形なんだけどね」
【??】「そこにだれか居るんですか?」

蚊帳の外の子
菟榛 Tobari
【菟榛】「水夜岐さん。こんにちは〜私は菟榛といいます。よろしくね」
【水夜岐】「え、私はまだ何も言ってないけど……」
【菟榛】「少しだけ心を読みました。私は耳も聞こえないし目も見えないのでね」
【花峰】「……すごいな。今まで見たことない能力だ」
【菟榛】「向こうの方は……大山積花峰さんですか。こんにちは〜」
【菟榛】「へへ。私は何もできないので神様がおまけしてくれたんでしょうね〜」
【水夜岐】「……それで、菟榛ちゃん。幻珠っていう宝石みたいなもの持ってる?」
【菟榛】「幻珠? それってアストロスキルが使える石かなぁ〜」
【水夜岐】「そうそれ。……というか使えることは知ってるのね」
【菟榛】「誰かさんからもらいました〜。これを身に着けるとアストロスキルが使えるって言われたので」
【水夜岐】「ふーん……それで菟榛ちゃんはアストロスキル使える?」
【菟榛】「使えるのかなぁ……少しやってみますね〜」
【水夜岐】「え、あれ、使えてる!?」
撃破後
【菟榛】「こんなかんじでしょうか〜。ってあれ、水夜岐さんは〜?」
【水夜岐】「うしろにいるよ。それにしても私より上手く使いこなせてるかも」
【菟榛】「ほんとですか! やったぁ〜」
【花峰】「なるほど……幻珠が使える、と。水夜岐少し離れるが静寂の森に向かってくれ」
【水夜岐】「分かった。それじゃ、私は行くね」
【菟榛】「はーい。さようなら〜」
第三章 微かな音(静寂の森)10:00
【水夜岐】「花峰。まだ幻珠は使えない」
【花峰】「オオヤマツミ様だろ……といっても無駄か。やはり時間で解決することはなかったか」
【水夜岐】「そうみたいね……はぁ」
【水夜岐】「それで、ここに向かった意味ってあるの?」
【花峰】「もしかしたらあの狐は稲荷神社の方に居るかもしれないからな」
【水夜岐】「なるほど」
【??】「あれ、お客さんかな?」
【??】「といってもこの足音は初めましての人かな」

微かな音色
森ノ音絹羽 Kinuha Morinone
【絹羽】「初めまして。私は絹羽よ」
【水夜岐】「はじめまして。私は水夜岐」
【絹羽】「水夜岐さん……ああ。木野森神社の神主さんね」
【水夜岐】「そうそう。ところで、今は何をしていたの?」
【絹羽】「今は掃除をしていたの。ここらへんの道はいつもならあまり音はならないのだけど、今日はよく音がなっていたの」
【水夜岐】「音……?」
【絹羽】「そう。私って両目が見えないから音で感じ取ってるの」
【水夜岐】「へぇ……」
【絹羽】「あ、そうそう。私は弾幕の音でも避けれるのよ」
【水夜岐】「弾幕の……音?」
【絹羽】「そう。少し、やってみる?」
撃破後
【絹羽】「すごいでしょ」
【水夜岐】「避けれたのはすごい……けど弾幕はほとんどあなたが出してたね」
第四章 稲荷(雨森稲荷神社)12:00
【水夜岐】「花峰。稲荷神社に着いたよ」
【花峰】「花峰ではなくオオヤマツミ様と何回も……。まぁ、着いたなら良かった。あの狐を探してくれ」
【水夜岐】「了解。あの狐、ね」
【?】「狐とは神咲のことか」
【?】「彼女なら此処にはいない」

???
真宮令 Rei Mamiya
【令】「こんにちは。神主さん」
【水夜岐】「私の事、知ってるの?」
【令】「もちろん。この高原に来る前に色々下調べをしたし」
【水夜岐】「下調べ……?」
【令】「そう。少しだけ」
【水夜岐】「おかしいな……この高原のことは外に漏れ出さないようにしてたのに……」
【令】「まあ、特殊な方法でだ」
【令】「もちろん。お前の弱点も分かっているがな」
撃破後
【令】「負けた……」
【水夜岐】「どうして勝てると思ったのかな……」
【水夜岐】「で、あの狐はどこに居るの?」
【令】「……」
【水夜岐】「答えて」
【令】「……原生地だ」
【水夜岐】「わかった。ありがとう」
第五章 生まれ変わる花(転生の花畑)14:00
【水夜岐】「花峰。ここは原生地?」
【花峰】「いや、そこは違う。原生地の横といたところか」
【水夜岐】「ふーん。じゃあもっと奥か」
【????】「あら、あなたは……木野森神社の神主さん?」

花の亡霊
イベリス・センペルヴィレンス Iveris Sempervirens
【イベリス】「ごめんね。ここから先は行けないの」
【水夜岐】「イベリス……」
【花峰】「知り合い、なのか?」
【水夜岐】「私をこの史縫高原に連れて来た人」
【イベリス】「人間ではないけどね」
【水夜岐】「まぁそうだけど。それで、どうして足止めさせるの?」
【イベリス】「そんなのもちろん。これから大切な儀式があるのに邪魔をしてくる人がいないか警備するのは当たり前でしょう?」
【水夜岐】「儀式?」
【イベリス】「そう。魔力を一点に集めてとある物を作り出す大切な大切な儀式よ」
【水夜岐】「……そう。たとえ大切な儀式でも、たとえ助けてくれた恩人でも、史縫高原を脅かすような存在をなくすのが私の努めよ」
撃破後
【イベリス】「強い……」
【水夜岐】「じゃ、私は行くね」
【イベリス】「ええ」
【イベリス】(……本当は別の人がこの高原に連れて来たのにね。本当の記憶は残っていないみたい)
最終章 狐と狼(原生地)16:00
【水夜岐】「ここが原生地で合ってる?」
【花峰】「そのとおりだ。こここそが原生地だ」
【水夜岐】「……居るんでしょ。神咲狐々。早く出てきなさい」
【??】「ちっ……バレたか」

腹黒狐
神咲狐々 Koko Kanzaki
【狐々】「まだ儀式は終わっていないんだぞ。あいつらは何をやってたんだ」
【水夜岐】「あいつらって?」
【狐々】「五神心とイベリス・センペルヴィレンスだよ。足止めを任せていたのに」
【水夜岐】「私が倒したよ」
【狐々】「倒した、って……幻珠の効果は消しているはずなのに」
【花峰】「一つ……君の失態がある」
【狐々】「どういうことだ?」
【水夜岐】「私の仲間の存在を忘れていた、ということね」
【水夜岐】「あなたは、私の幻珠の効果を消したけれど、他の人の幻珠の効果を消していない」
【花峰】「ならば、私の力を遠隔で使えればいいことだ」
【狐々】「遠隔、か。そうか。それは盲点だった」
【狐々】「その通りだよ。私の失態だ」
【狐々】「……だがな、それでもここに来るのが遅かったな」
【狐々】「強力な魔力の源があるおかげで儀式はほぼ完了したといっていいだろう」
【水夜岐】「魔力の……源?」
【狐々】「そうさ。強力な魔力の源。それが水夜岐、お前の過去の記憶だ」
【水夜岐】「え……過去?」
【狐々】「この高原に来る前の記憶……絶望と憎しみに染まったそれはお前の奥深くに眠っている」
【花峰】「おいっ……待てそれ以上は……」
【狐々】「その記憶を抜き取るためには、その肌身離さず持っている幻珠に細工をする必要があった」
【狐々】「その幻珠には、外の魔力を取り入れるのではなく内側から魔力を放出する。そんな効果に変化させてある」
【水夜岐】「それって……幻珠の効果がなくなったということじゃない、ってこと?」
【狐々】「ああ。そういうことだ。どうやら私のほうが一枚上手だったようだな」
【水夜岐】「じゃあ私の記憶は……」
【狐々】「もう魔力に変換されて私の中に蓄えられている。残念だったな」
【花峰】「水夜岐……すまない。もう少し私がこのことに気付いておければ……」
【水夜岐】「いや、花峰は悪くない。私が気付かなかったのが悪いから……」
【??】「よっと」
【??】「やっぱり、水夜岐には俺が居ないとだめだな」
【水夜岐】「誰……?」
To Be Continued