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ameagari_fuhto 2024年02月12日(月) 08:50:44履歴
白い壁で囲まれた部屋に、沈黙が流れる。
琉璃の目を見つめる私の姿は、まるで追い詰められた獲物の姿そっくりだろう。しかし、琉璃は一向にしてその銃口をこちらに向けることはなかった。ましてやそれは壁へと向けられただけだ。
なつかしいな、と思い過去の記憶を思い出す。
――私は小さい頃から陰で暮らしていた。目立った人間関係も無く、孤独の毎日を過ごしてきた。学校に行っても特にすることはなく、昼寝か読書をするだけ。もちろん友達は居ない。
だけど、母だけは私を愛してくれた。
私は父の顔を見たことはなかったけれど、それでも母は悲しむ素振りを見せなかった。
そんな生活も、歯車が狂いだすのは一瞬だった。
それが、つい先日の出来事。
母が事故に遭った。見渡しの悪い交差点での交通事故。買い物帰りの母を、信号無視の車が轢いた。
私を愛してくれた世界でたった一人の存在が、他人の不注意で消し去られるなんて。私一人を置いて、逝ってしまっただなんて。
「もっと、愛されたかった、なぁ……」
自然と涙が零れる。
できることなら、この今。この瞬間に「助けて」が言いたい。助けてと言って、助けてもらえるような。
だけど今はこんなこと叶わない。私を愛してくれる人なんて、知っている人なんて。誰もいないから。
遺書は書いていない。
書いたところで、だ。読む人なんてだれもいないだろう。
私は立ち上がり、一番近い木の太い枝に縄をかけた。丈夫な枝に、丈夫な縄。予備の縄はあるけれど、多分使わないだろう。置いていこう。
首をかけて、ぶら下がる。
瞼は自然と閉じ、ゆっくりと意識が遠のいていった。
そうだ。私は自殺したんだ。
自殺したのに、まだ生かされている。
私は目の前の人物に向ける。
「ねえ、神様。なんで私は生かされてるの? 教えてよ」
琉璃の目を見つめる私の姿は、まるで追い詰められた獲物の姿そっくりだろう。しかし、琉璃は一向にしてその銃口をこちらに向けることはなかった。ましてやそれは壁へと向けられただけだ。
なつかしいな、と思い過去の記憶を思い出す。
――私は小さい頃から陰で暮らしていた。目立った人間関係も無く、孤独の毎日を過ごしてきた。学校に行っても特にすることはなく、昼寝か読書をするだけ。もちろん友達は居ない。
だけど、母だけは私を愛してくれた。
私は父の顔を見たことはなかったけれど、それでも母は悲しむ素振りを見せなかった。
そんな生活も、歯車が狂いだすのは一瞬だった。
それが、つい先日の出来事。
母が事故に遭った。見渡しの悪い交差点での交通事故。買い物帰りの母を、信号無視の車が轢いた。
私を愛してくれた世界でたった一人の存在が、他人の不注意で消し去られるなんて。私一人を置いて、逝ってしまっただなんて。
「もっと、愛されたかった、なぁ……」
自然と涙が零れる。
できることなら、この今。この瞬間に「助けて」が言いたい。助けてと言って、助けてもらえるような。
だけど今はこんなこと叶わない。私を愛してくれる人なんて、知っている人なんて。誰もいないから。
遺書は書いていない。
書いたところで、だ。読む人なんてだれもいないだろう。
私は立ち上がり、一番近い木の太い枝に縄をかけた。丈夫な枝に、丈夫な縄。予備の縄はあるけれど、多分使わないだろう。置いていこう。
首をかけて、ぶら下がる。
瞼は自然と閉じ、ゆっくりと意識が遠のいていった。
そうだ。私は自殺したんだ。
自殺したのに、まだ生かされている。
私は目の前の人物に向ける。
「ねえ、神様。なんで私は生かされてるの? 教えてよ」